PPI(プロトンポンプ阻害薬)

イタリアの調査で、PPI(プロトンポンプ阻害薬)を飲むと糖尿病リスクが大幅上昇することが77万7420例を対象とする調査で判明しました。

アメリカ人20万人以上を長期間追跡したデータを解析したところ、PPI服用者の2型糖尿病発症率が有意に高かったという報告もあります。

PPIとは要は胃腸薬ですが、糖尿病のリスク上昇は当初から指摘されてきました。
イタリアの調査は8週間未満の群との比較なので、全く飲まなかった人との差は不明ですし、さらに大きい可能性もあります。
しかも、以前から腎疾患や胃がんのリスクが指摘されていたりと、糖尿病以外の発症リスクもわかっておりません。
効果がないものは効果があるように見せ、有害なものは無害なように見せて売って逃げる。
医学というのはわかっていてやっているのでしょうか。
胃薬に分類される薬の中で、胃酸の分泌を抑える薬は万病を呼び寄せます。
決して稀な副作用ではありません。
一例を挙げると、易感染、肺炎(飲み始めに多い)、タンパク質の消化不良による筋力低下や膠原病、認知症、便秘、貧血、腎不全、皮下出血、鼻血、長期服用すると糖尿病や骨折リスクが上昇するというメタ解析もあり、推測ですが、胃酸が抑えられるとカルシウムの吸収が悪くなるというメカニズムなのでしょう。
こういう薬が大量処方されているのが医学なのです。
飲むほうも飲むほうで、「胃酸を抑えるなら炎症を起こす前に」と、予防で飲み続ける人もいますが、リンク先の論文のように、散々なリスクがありすぎて、とても使えないわけです。
病気でもないのに予防で飲むということは、常に飲み続けるということを意味します。
しかし、飲み続ければ様々な重大な病気になることが既に多数の論文でもわかっており、マイナスが圧倒的。
胃酸を抑えて一旦治っても、結局、同じ生活していたら、またすぐに食道炎になってしまうので飲み続ける。
どのみち生活を改めなければならないのであれば、飲み始めに肺炎リスクが高まる薬を飲む意味は何でしょうか。
胃酸を抑えて食道炎が収まっていく。
しかしそれで抑えて同じ生活していたら、胃薬が胃癌を増やしているとの報告もあるように、薬に殺されます。

癌や糖尿病、カルシウム不足になってまで、胸やけを止める意味があるのでしょうか。
苦しいのは身体が警告しているということですから、暴飲暴食や食後に寝るのをやめ、生活改善をすべきです。
余程の重病でもない限り、胃酸も薬で抑えるものではありません。
「PPIは奇跡の薬」などと意味不明なことを言う医師もいるようですが、そんなものはありません。
“奇跡”とついたら奇跡の薬害と思ったほうがよろしいです。