T7RNA合成酵素のmRNA合成能力:再検証の必要性

前回の議論を継続して、以下の点について考察しようと思います。

まず、上段の内容は、LNPやシュードウリジン化に関する点、DNAの質に関連する側面が見過ごされており、そのため論外と言わざるを得ません。
ここでは下段の計算について焦点を当てましょう。
全く処理しなかったとしても「0.5%」という数字がどのように計算されたのかについて考えてみましょう。
氏は、「T7RNA合成酵素がDNA1分子あたり200個のmRNAを合成する」と仮定して計算されています。
そのため、200分の1で0.5%となります。
しかしながら、実際は制限酵素によるDNAの切断がうまく機能していないため、DNAの混入が証明されてしまいました。
つまり、効率は非常に低い。
閉環状の二重鎖DNAを巻き戻しながらmRNAを合成していくと、その過程で歪みが蓄積され、その結果、合成反応が途中で停止してしまいます。
このことから、制限酵素による直鎖化反応が適切に機能していないことがわかります。
つまり、試験管内での転写反応の効率がかなり低下しているということです。
この低下の原因は、DNAが超らせん構造に歪んでしまうことにより、途中でDNAを一本鎖に戻すことができなくなるためです。
さらに、シュードウリジンをT7RNA合成酵素がどれほど効率的に利用できるかも不確かな要素です。
この他にも、CGの強固な結合に関する問題も存在します。

シュードウリジンを使用した場合、CGの豊富なmRNAがDNAに強く結合してしまい、転写反応の妨げになることがあります。
これにより、効率が低下してしまいますし、具体的な効率の低下幅も不明です。
したがって、「T7RNA合成酵素が1分子あたり200個のmRNAを合成する」という仮定自体が正確ではありません。
実際の結果が明らかになってしまったので、計算方式の仮定や、リスクを低く見積もって話を進めるしか選択肢がなくなったということです。
mRNAという、この新しい技術は、明らかに信頼性に欠けており、「T7RNA合成酵素がDNA1分子あたり200個のmRNAを合成する」はずが、実際には3個や5個、あるいは10個程度しか合成できない可能性も考えられます。
予想外の大量のDNA混入が、精製処理もせずに証明されたということはどういう意味か、もう皆さんお気づきでしょう。
こうしてDNAの混入などというものは、研究者の根拠のない主張により、一般の人々をはじめ、マスコミや政治家も簡単に騙されてしまいます。
医学とはそのようなもので、知識の差を利用して、どれだけ根拠のない主張でも広めることができるのです。
利権や接種利権というものが守られるのは当然のことなのです。