2024年12月2日に放送されたTBSテレビ『クレイジージャーニー』で取り上げられた「双子村」の回、非常に興味深い内容でした。
オカルト好きとしては、ナチスの医師ヨーゼフ・メンゲレ関与説に心惹かれるところもありますが、佐藤健寿さんが指摘していたように、メンゲレがカンディド・ゴドイ村に訪れたとされる時期以前から、同地では異常に高い双子の出生率が確認されています。また、メンゲレが双子研究をテーマに実験を行ったとされる1960年代に出生率が急上昇したわけでもありません。彼が双子に関心を寄せる研究者としてこの村に興味を持った可能性は否定できませんが、彼の関与を直接示す証拠はないと言えます。
さらに、メンゲレの影響がなくなった現在においても、この村の双子出生率は依然として高い水準を保っています。番組内で地元住民が証言していたように、水や食物、空気中に含まれる農薬のような物質による環境要因も原因として考えられるのではないでしょうか。
また、現地でホルモン薬や実験器具を容易に入手し、実験を行える環境が整っていたかという点についても、大きな疑問が残ります。メンゲレの逃亡生活には多くの謎が残されているのは事実ですが、それを双子村と結びつけるのは早計と言えるでしょう。