8つの主要心理療法

交流分析

人間の自我状態に着目し、クライアントにどのように他者関係を築けばいいのか、自分がどうあるべきかを悟らせる心理療法。

論理療法

人間の考え方や思考そのものに教育的指導を行い、自己実現を叶える援助をしていく心理療法。
哲学的な思考傾向が強いのが特徴。認知療法・認知行動療法のベースとなる理論を打ち立てた重要な療法である。

認知療法

苦しみを抱える人たちの思考の硬直化を緩め、歪みを正す心理療法。
数ある心理療法の中でも有効な効果が認められている。非常に役立つ心理療法として、多くのカウンセラーが活用している。

認知行動療法

認知療法に行動アプローチをプラスさせた非常に効果的な心理療法。
認知と行動に働きかけて、感情・生理反応に効果をもたらす。これも多くのカウンセラーが活用しており、病院等の医療現場でよく用いられている。

フォーカシング

心の中にあるモヤモヤしたものに焦点を合わせ、それと向き合うことで心の苦しみを和らげていく心理療法。
実際のカウンセリング現場でもよく利用されている心理療法の一つ。

内観療法

吉本伊信いしんが開発した自己観察法。
過去から現在までに特に深く関わった人間関係の中で、「自分がどのような在り方をしたか?」を調べていく。人間関係のトラブルや、アルコール依存症、非行などの問題行動に対して効果的なアプローチ方法。刑務所や少年院の矯正教育の一環として用いられたり、精神科病院でも実施される。最近は職場の人材開発法として採用されるなど、適応幅はかなり広くなっている。
内観療法の指導者になるためには、自己も1週間の集中内観を体験していることなどが条件となっており、そのためカウンセリングの実践場面で利用しているカウンセラーは少ない。カウンセラーとは別物と言えるかもしれない。

ソリューション・フォーカスト・アプローチ

クライアントが、そもそも持っている力や長所を使って、その期待する将来像を実現させようとする心理療法。
最近注目され始めた療法。

芸術療法

人間の表現、創造などの芸術活動を通じて心の問題を解決していく心理療法。
近年、芸術療法の効果は注目を浴び、精神科病院だけでなく、一般医療機関や終末期医療の現場、学校や高齢者施設など、幅広いフィールドで用いられている。自閉症にも有効とされる。