「雇用契約書」、または「就業規則」や「退職金規程」に退職金支払いの定めがあるにも関わらず、定年退職金が支払われないというケースが散見されているようです。

解決方法はいくつかあるでしょうが、できるだけ早く解決したいのであれば、「労働審判手続き」がいいでしょう。

労働審判手続きは、原則3回以内の審理(数カ月間)で終了する手続きです。

労働審判官(裁判官)1人と、労働関係に精通した民間人である労働審判員2人(経営者などの使用者側代表1人、労働組合役員などの労働者側代表1人)からなる「労働審判委員会」が、当事者の間に入り問題を解決します。

当事者とは

・審判官(裁判官)
・審判員2名
・申立人
・申立人代理人(弁護士)
・相手方
・相手方代理人(弁護士)

の計7名のことを言います

労働審判手続きでは、話し合い(調停)による解決が試みられます。

話し合いで解決できない場合は、労働審判委員会の判断で解決案(審判)が出されます。

審判の内容に不服がある場合には、異議申し立てをすることができ、その場合は、通常の裁判手続きに移行します。

労働審判の申し立ては自分でもできますが、労働審判手続きでは1回目の審理までに、すべての主張と証拠を提出する必要があり、申し立ての段階で的確な主張と証拠の準備を行わなければなりません。

不安がある場合は、弁護士に依頼する方がよいでしょう。

弁護士に依頼した場合は、自身も裁判所に出頭する必要があります。

審理では、審判官や審判員から紛争解決に当たり、確認が必要な事実関係などについて直接口頭で質問されますので、裁判所に必ず行き、詳しく話をしてください。

きちんと話せるよう、事実関係を整理し、準備をしておきましょう。

話し合いの成立、または審判がなされても、会社が応じてくれないという事案が発生する可能性もありますが、話し合いで成立した内容や、当事者の異議なく確定した審判の内容は、裁判所の判決と同じ効力があり、差し押さえ等の強制執行を申し立てることができます。