個人事業主の記帳と帳簿保存

今年、独立開業して個人事業を始めました。日々の経理事務をため込まない方がいいと聞きました。詳しく教えてください。

 

経理事務はタイムリーに
個人で事業を行う方は、事業規模にかかわらず、売り上げや仕入れ、その他経費に関する事項を記帳する必要があります。
経理事務はため込まず、なるべくタイムリーに作業することをお勧めします。
また、収入や経費に関する帳簿7年間請求書領収書等5年間保管する必要があります。

どのように進めたら良いか
請求書、領収書等を、毎月定期的に整理します。
それを基に、日々の収入と経費について取引年月日相手方の名称取引内容金額を記帳してください。

確定申告前にまとめて記帳するのは
まず、1年分をまとめて記帳しようとすると、それなりの時間と労力を必要とします。
また、期間が空いてしまうと、取引内容を忘れてしまったり資料を紛失したりと、正確な記帳ができなくなる恐れがあります。
正確な帳簿を作成することが、適正な確定申告につながり、経営状況を把握する第一歩にもなりますので、定期的に記帳されると良いでしょう。

効率的に記帳する方法は
一つ一つの取引ごとではなく、売り上げや経費の科目ごとに日々の合計金額で記載することもできます。
また、パソコンを使って帳簿を作成することもできます。

他にアドバイスは
税務署では希望者に対し、無料で説明会や専門家による出張等の記帳指導を設けています。
また、確定申告は、税制上のメリットもある青色申告ですることがお勧めです。
事業所得であれば、損益計算書・貸借対照表の両方を作成できる複式簿記での記帳の場合、青色申告特別控除として所得から55万円(一定の要件を満たす場合65万円)を控除できます。
なお、青色申告は、税務署へ事前に申請する必要があります。