バングラデシュにおけるマスクRCT論文の信頼性の問題:評価と洞察

2021年9月1日付ワシントン・ポスト紙に、「大規模な無作為化試験でサージカルマスクがコロナウイルスの拡散を抑制することを証明したと発表」という記事が出ましたが、元のRCT(ランダム化比較試験)論文を見てみますと、その結論は、

50歳以上の人たちでは有意な違いが見られるが、50歳以下だと違いがあると言えない

というもの。
その理屈で言えば、「50歳以下ではマスクは逆効果となる」ということになります。
本当に意味があるのであれば、年齢は問わないはずです。
年齢によって差があり得る合理的・科学的根拠くらい示してほしいものです。
この一点だけでも全くもって意味不明であり、その時点で既に破綻している論文だということです。
そして、成人のマスク着用が75%を超えると報酬がもらえる

報酬がもらえるのであれば、やる気が出るであろうことは容易に想像が付くと思います。
実際、やる気が出たのか、きちんと身体的距離(いわゆるソーシャルディスタンス)も取った。

マスク着用率が75%を超えれば報酬がもらえるぞ

と言われている村で、行動がその他の村と同じになるでしょうか。
マスク村では身体的距離も取られていたと書かれていますが、飲みに行ったり遊びに行く回数はどうなのか、差が出るに決まってます。

しかも、症状のある人の4割しか採血をしていない。

以上、まとめると、

  1. 50歳以下では全く効果なし
  2. 身体的距離(いわゆるソーシャルディスタンス)をマスク村だけ取っており、マスクのRCTではない(50歳以下は逆効果にもなりえる)
  3. マスク着用率が高い村だけ報酬がもらえ、行動まで消極的になる
  4. 有症状者の4割しか採血しておらず、実験自体の信頼性がない

RCT(ランダム化比較試験)とは名目だけで、50歳以下では効果はないのに結果が出たことにする詐欺でしかないということです。
スペイン風邪から100年以上も経過していますが、これまでマスクにただの一度も効果の証明は出ておりません。
マスクは逆効果でしかないのです。