速やかな手術と、その後の治療を続けないと命に関わる病気が見つかったにもかかわらず、なぜか親が強固に手術同意に反対したりという、医療ネグレクトの事例が散見されるようです。

医療ネグレクトは一時的に親権を停止することが妥当であると考えられます。

親権の停止は、親権者による親権の行使が困難または不適当であることにより、子の利益を害するときに認められ、身体的虐待などのほか、親権者が子に必要な医療教育を受けさせない場合なども親権停止の対象となり得ます。

親権停止の審判は、子の親族子本人児童相談所長などの申立権者の申し立てに応じ、家庭裁判所によって行われます。

両親のうち片方だけが親権を停止された場合は、他方の親の単独親権となります。

両親ともに親権が停止され、さらに家庭裁判所に未成年後見人の選任が申し立てられた場合は、家庭裁判所によって未成年後見人が選任されます。

祖父母など親族に適切な人物がいれば、その人が選任されることもあります。

親権の停止期間は2年を超えない範囲内で必要に応じて定められ、その期間が経過すれば親権は回復します。

治療が必要だとすれば、その期間だけ、親の親権を停止させることになるでしょう。

病状が悪化して早急に手術する必要が生じ、親権停止の審判を待つ時間的余裕がない場合は、一時的な親権の停止と親権代行者選任の保全処分を申し立て、選任された親権代行者が手術に同意することが考えられます。

さらに、保全処分を待つこともできないほど緊急性が高い場合には、児童相談所による一時保護の上、児童福祉法に基づく緊急措置として、児童相談所長が手術に同意することも考えられます。