PCR検査の目的と限界

読者の皆様の知識の更新も兼ねて、改めてCt値について考えてみましょう。
図1を見ると、Ct値は日本は40で、中には35の国もありますが、極端に低い国はほぼないと言っていいでしょう。

図1

次に、図2を見てみましょう。

図2

図2は

縦軸 Ct値
ウイルス培養陽性(人にうつす可能性がある)
培養陰性で人にうつす可能性はない

の比較になります。
ですので、35で良いわけですが、実際に35にしたとしても、図2を拡大した図3でわかるように。全体で3人程度しか減らない。

図3

わずか数%の感染者減少ということになります。
では、Ⅽt値が高くてもいいかと言ったら、そうでもない。
30を超えるようなCt値にしてしまうと、赤の部分を見ればわかる通り、全体でたった1人の他人にうつす感染者を見つけ出すため、全く他人にはうつさない大量の陽性者を出すことになってしまうからです。
しかし、感染制御のお題目でやっている以上、30以下にはできない。
目的が変ですが、「感染拡大防止のためにたった1人でも見逃してはならない」となると、Ct値は35未満には下げられない。
どの国も医師の利権だらけですから、これを下げることはない。
各国ともそういう状況です。
逆にさらに上げると無駄な陽性者が増えるのは確かですが、実はそれほど多く増えるわけではありません。
コロナ騒動が始まった当初ならいざ知らず、今は他にもデータが大量にあります。
大量の無駄な陽性者を出すPCR検査は防疫のために使う検査方法ではありませんし、感染性のある人間1人を見つける効率の悪さこそ批判されるべきでしょう。
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